「ビッグデータの活用」や「データドリブン」という言葉が日本にも浸透してきており、既にご導入や検討をされている企業も多いかと思います。

 

過去に本コラム内では、営業活動にデータを用いることの重要性について触れました。

 

参考ではございますが、例として、下記のように営業活動の中にデータ分析を取り入れるだけで営業効率の向上が見込めます。

 

・それぞれのサービスにおける受注率

 

⇒注力すべきサービスが何であるか、またどの機能を改善すべきなの

 

かが明確化されます。

 

・それぞれのチャネルにおける受注率(WEB問い合わせ、マーケティングオートメーション施策、テレアポ、説明会、展示会など)

 

⇒どの営業チャネルに今後注力していくべきかが明確化されます。

 

・リードから受注までの間の各ステータスの推移率

 

⇒KPIを設定する上での参考指標となります

 

・平均のリードタイム
⇒進捗確認に役立ちます。

 

など、様々なデータ分析手法があります。
今回ご紹介させて頂くのは「営業に参考になる5つの統計データ」です。
営業の方で、マーケティングとどのように連携すべきかなど、お困りの方は参考にしてみて下さい。

 

1.WEB問い合わせが増加したとしても、売上には貢献しない

 

平均リードタイムや受注率といった指標は、実際にWEBに問合せが入った後に、営業に受け渡され、商談が成立した際には役に立つ項目です。

しかしながら、商談数がどれだけ増加したとしても受注数自体が増加しないことには、会社の利益拡大や事業の拡大には繋がりません。

例をもってご説明すると、WEB問い合わせから実際に商談繋がった数が前後比の2倍程になったと仮定します。

しかし、問い合わせの数が圧倒的に増えたという結果だけであって、どれだけの期間があったとしても、売上には影響しません。

実際の商談自体も質が低かったというわけではなく、上長も商談の内容を精査・確認しており、見込みが高いものもありました。

上記の場合の問題点は何であったか考えてみたいと思います。

 

2.営業への受け渡しが適切でない

 

問題点の原因を調査していくと以下のことがわかってきました。

・WEBからの問い合わせに対し、適切なフォローができていない
・営業が直近の案件や紹介案件を重要視し、WEBからの問い合わせを後回しにしている
・WEB問い合わせは大まかな回答しかできないため、メールで済ませてしまっている

問い合わせをしていた顧客のサービス検討度が高かった場合、上記の営業活動は期待を裏切る結果となってしまいます。

WEBからの問い合わせの数を増加させること自体は非常に重要なことではあるものの、顧客との打ち合わせや商談を行うのは営業であるため、営業が商談を進めやすいような状態で営業に受け渡すことも重要となってきます。

では、具体的にはどのようにすればよいか考えてみます。

 

3.覚えておくべき3種類の統計結果

 

トライベック・ブランド戦略研究所の調査によると、

  • 「企業のWEBサイト」は製品・サービスの最大の情報源

BtoB企業では一般的に、WEBサイトへのアクセス率や購入率がBtoCサイトよりも大きく上回っています。
BtoB企業は、WEBサイトを有効に活用し、効果的で効率的なマーケティングや営業支援のツールを拡充していくことが必要とされます。現在、紙よりも電子化された情報でのデータのやり取りが増えてきており、この流れは多くの企業のWEBサイトでも同様のことが言えます。カタログでは載せきれないような事例や、商品の詳細な解説や動画、ダウンロードが可能なコンテンツなどが用意されており、WEB上での情報は非常に豊富になっております。

 

このような背景もあり、WEBサイトを利用している顧客は、さらにWEBサイトを使うようになっていきます。

 

皆様は、WEBサイト上に顧客の検討度合いを高められるような情報を掲載しているでしょうか。

  • 「第三者情報」こそが、自社の課題解決のための最大のリソース(人、モノ)

CSO Insights (2018)では、「自社の課題を解決するときに頼りにするリソース」として、社内や業界の専門知識を持った第三者情報が一番のリソースという結果がでています。

 

多くの人が、課題に直面した際に、社内外での経験者やその道のスペシャリストを頼ることが分かります。
実際に購買を行う責任者が自分であった場合、まず社内での経験者や詳しい人に相談をしてみるというのは、皆様も経験あるのではないでしょうか。

 

また、「関連するベンダーのWebサイト」は3番目のリソースとなっており、社内外の経験者や専門家に相談してみても、求めている回答が得られなかった場合に初めて、WEB上でソリューションを検索した経験がある方も多いのではないでしょうか。

 

そんな中、「営業(セールス)」は9番目という結果になっております。
この結果を元にすると、購買者は「営業」を頼る以前の段階で多くのプロセスを踏んでいるケースが多いことが推定されます。

 

  • 「営業前活動」が問い合わせの有無を決定する

また、CSO Insights (2018)によると、約70%の購買者は、自身が課題やニーズを特定した段階になってから初めて営業へコンタクトをとると回答しています。

 

課題やニーズが未確定の段階で営業に連絡をする購買者はほとんど存在しないということです。

 

営業に連絡をする前段階において、どの解決策で検討するかを既に決めている購買者は全体の約46%もおり、約22%は営業に連絡をするのは詳細を詰める段階になってからと回答しています。

 

これらのデータを元にすると、営業に連絡が入ってくる段階では既に方向性が決まってしまっているケースが少なくないことがわかります。人の紹介やwebサイトでの魅力的なアピールといった「営業前活動」が問い合わせの有無を決定する大きな要因であり、「営業前活動」が不十分であることは商談機会自体を自ら失っていることと同義であるといえます。

 

つまり、訴求力のある営業計画や営業戦略を立てるためには、商談化された案件だけを考慮するだけでは不十分であるということがわかります。
顧客はWEBサイトから情報を取得するため、WEBサイトが重要な情報源となるため、企業もよりWEBサイトを充実させていくという、WEBサイトを中心とした循環が生まれます。

 

昨今はWEBサイトが非常に充実していることもあり、営業を介さずとも多くの情報を入手することが可能となっております。

 

購買者はWEBサイトのみで十分な比較検討ができるため、検討や意思決定が営業に受け渡される前に決定される傾向が強くなってきました。

営業としては、営業前活動の比重が大きくなっているため、実際の営業活動の場でも、営業前活動の影響を大きく受けていることを感じるはずです。

 

以上により、訴求力のある営業計画や営業戦略を立てるには、WEBマーケティングと連携することの重要性をご理解いただけるのではないでしょうか。